すごいだいず

濃さは普通です in Canada

バイリンガル考3

夫は4~5つの言語を話す。

父親と話すときはカタルーニャ語、母親と話すときはフランス語、私と話すときは日本語、友達と話すときはフランス語や英語など人によって使い分けている。「フランス語で普段話している人と英語で話すのはなんか気持ち悪い」らしいが、私が同じ空間にいるときにフランス語を使われると会話の流れが全く理解できないため、英語を使ってもらうようお願いをしている。

例えば私が典型的な関西弁の使い手だとして、上京してほぼ完璧な標準語を身に着けたけれども実家に帰って両親に標準語を使うかというと、きっと恥ずかしくて使えないだろう。きっとそういうことなんだろうと理解することにした。

英語とフランス語。文法も発音も全く違う言語であるが、そうここは英仏バイリンガルの街モントリオール。サービス業従事者はどちらの言語で話しかけられても器用に対応していて唸るばかり。特に驚いたのは友人同士の会話なのだが、
 ・全員が英仏堪能である
 ・メインで使っている、使いたい言語は人によって違う
らしい。もちろん普段はTPOに合わせて使い分けをしているが、友人間では空気を読んでどちらかに合わせるということをしていないらしい。そうすると会話はこんな感じになる。

(無理矢理であるが英語を標準語に、フランス語を関西弁にしてみる)
 A:おはようさん
 B:おはよー。昨日のアメトーク見た?
 C:めっちゃおもろかったなー!大吉先生やばいわ。
 D:中学の時モテない芸人だっけ?
 A:ちゃうで。イケてない芸人やで。
 全員:せやなー

会話としては実に自然である。しかし英語しかわからない私としてはBとDの言っていることしか分からないのだ。テレビの話をしているのは分かるが笑いどころについていけない。

実際の英語とフランス語は標準語と関西弁ほど似ていないが、モントリオールの人々はそのくらい軽々と言葉を使い分けているよーという例ということで。伝わるかな…


柴咲コウのカバーすてき:『ただ泣きたくなるの』中山美穂